Aluminium Properties And Key Applications Glossary
アルミニウム8111:組成、特性、硬さ区分ガイド、用途
総合概要 Alloy 8111は、8xxxシリーズアルミニウム合金群に属し、自動車や産業用板材用途向けに特化した非伝統的な商用アルミニウム化学組成を含むファミリーです。業界では、8111は成形性、ベーク硬化特性、耐食性能のバランスが求められるボディ・イン・ホワイトやクロージャーパネル用途向けに開発された高強度の熱処理可能な板材合金として位置付けられています。 8111の主要合金元素は銅、マグネシウム、シリコンであり、鉄やマンガンは管理されたレベルで含まれています。微量元素としては粒径制御のためにチタンとクロムが使用されます。強化機構は主に溶体化処理および人工時効後の時効硬化(析出硬化)であり、一部の硬さでは降伏強さやベーク硬化挙動を調整するために冷間加工の制御も行われます。 8111の主な特長は、一般的な1xxx ~ 5xxx系板材に比べて高いピーク強度、軟質状態での良好な成形性、そして自動車製造における塗装硬化安定性を意識した設計です。耐食性は大気暴露に対して一般的に良好ですが、表面処理および成形後の処理に依存します。溶接性は標準のAl充填線材および手順を用いれば問題ありませんが、熱影響部(HAZ)の軟化が発生することがあります。 8111の主な用途は自動車(外装パネルおよびクロージャー)、輸送用車体構造部材、強度対重量比や塗装適性が要求される一部の家電パネルなどです。エンジニアは、プレス成形性、ベーク硬化後の強度向上を必要とし、7xxx系などの高価または重量増となるシリーズへ移行せずに高強度を実現したい製造ルートで8111を選択します。 硬さグレードのバリエーション 硬さ 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (20–35%) 優秀 優秀 完全焼鈍状態;最も成形しやすい。 H14 中 中 (12–20%) 良好 良好 加工硬化済み;中程度強度のプレス向け。 T4...
アルミニウム8111:組成、特性、硬さ区分ガイド、用途
総合概要 Alloy 8111は、8xxxシリーズアルミニウム合金群に属し、自動車や産業用板材用途向けに特化した非伝統的な商用アルミニウム化学組成を含むファミリーです。業界では、8111は成形性、ベーク硬化特性、耐食性能のバランスが求められるボディ・イン・ホワイトやクロージャーパネル用途向けに開発された高強度の熱処理可能な板材合金として位置付けられています。 8111の主要合金元素は銅、マグネシウム、シリコンであり、鉄やマンガンは管理されたレベルで含まれています。微量元素としては粒径制御のためにチタンとクロムが使用されます。強化機構は主に溶体化処理および人工時効後の時効硬化(析出硬化)であり、一部の硬さでは降伏強さやベーク硬化挙動を調整するために冷間加工の制御も行われます。 8111の主な特長は、一般的な1xxx ~ 5xxx系板材に比べて高いピーク強度、軟質状態での良好な成形性、そして自動車製造における塗装硬化安定性を意識した設計です。耐食性は大気暴露に対して一般的に良好ですが、表面処理および成形後の処理に依存します。溶接性は標準のAl充填線材および手順を用いれば問題ありませんが、熱影響部(HAZ)の軟化が発生することがあります。 8111の主な用途は自動車(外装パネルおよびクロージャー)、輸送用車体構造部材、強度対重量比や塗装適性が要求される一部の家電パネルなどです。エンジニアは、プレス成形性、ベーク硬化後の強度向上を必要とし、7xxx系などの高価または重量増となるシリーズへ移行せずに高強度を実現したい製造ルートで8111を選択します。 硬さグレードのバリエーション 硬さ 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (20–35%) 優秀 優秀 完全焼鈍状態;最も成形しやすい。 H14 中 中 (12–20%) 良好 良好 加工硬化済み;中程度強度のプレス向け。 T4...
アルミニウム8092:組成、特性、硬化状態ガイドおよび用途
総合概要 8092は8xxx系に分類されるアルミニウム合金で、従来の1xxx~7xxx系とは異なる元素を含むファミリーで、しばしばリチウムやその他の特殊元素が添加されています。その化学成分および開発背景から、リチウムを利用して密度を低減し、従来のアルミニウム合金に比べて弾性率を向上させたAl-Li系の熱処理可能合金として位置づけられています。 主要な合金元素としては、密度と剛性を変化させるリチウムを主体に、二次的にマグネシウム、銅、そして微量のジルコニウムまたはチタンが粒径制御および析出強化のために含まれています。主な強化機構は固溶処理および人工時効に続く析出硬化であり、δ′/Al3Liのような微細なリチウム含有相や、存在する場合は一般的なAl-Cu/Mg析出物が強化に寄与します。 主な特徴は、質量比に対して高い比強度と剛性の向上、適切な処理およびコーティングを行った場合の防食性能の競争力、および軟質の硬さ状態での良好な成形性ですが、ピーク時効状態では延性が低下します。溶接性は適切な充填材および後処理を用いれば概ね良好ですが、溶接割れや熱影響部の軟化管理に注意が必要です。 8092の採用例は航空機構造部品や継手、高性能輸送機器部品、および重量軽減と剛性が重要視される一部の海洋・防衛用途に見られます。エンジニアは低密度化、高弾性率および熱処理によるピーク強度を重視し、合金コストや加工の複雑さが許容できる場合に8092を他の合金よりも選択します。 硬さ状態のバリエーション 硬さ状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い(18~28%) 優秀 優秀 完全焼なまし、成形に最適な最大延性 T4 中 中(12~18%) 良好 良好 固溶処理後の自然時効 T6 / T7 高 低~中(6~12%) 中程度...
アルミニウム8092:組成、特性、硬化状態ガイドおよび用途
総合概要 8092は8xxx系に分類されるアルミニウム合金で、従来の1xxx~7xxx系とは異なる元素を含むファミリーで、しばしばリチウムやその他の特殊元素が添加されています。その化学成分および開発背景から、リチウムを利用して密度を低減し、従来のアルミニウム合金に比べて弾性率を向上させたAl-Li系の熱処理可能合金として位置づけられています。 主要な合金元素としては、密度と剛性を変化させるリチウムを主体に、二次的にマグネシウム、銅、そして微量のジルコニウムまたはチタンが粒径制御および析出強化のために含まれています。主な強化機構は固溶処理および人工時効に続く析出硬化であり、δ′/Al3Liのような微細なリチウム含有相や、存在する場合は一般的なAl-Cu/Mg析出物が強化に寄与します。 主な特徴は、質量比に対して高い比強度と剛性の向上、適切な処理およびコーティングを行った場合の防食性能の競争力、および軟質の硬さ状態での良好な成形性ですが、ピーク時効状態では延性が低下します。溶接性は適切な充填材および後処理を用いれば概ね良好ですが、溶接割れや熱影響部の軟化管理に注意が必要です。 8092の採用例は航空機構造部品や継手、高性能輸送機器部品、および重量軽減と剛性が重要視される一部の海洋・防衛用途に見られます。エンジニアは低密度化、高弾性率および熱処理によるピーク強度を重視し、合金コストや加工の複雑さが許容できる場合に8092を他の合金よりも選択します。 硬さ状態のバリエーション 硬さ状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い(18~28%) 優秀 優秀 完全焼なまし、成形に最適な最大延性 T4 中 中(12~18%) 良好 良好 固溶処理後の自然時効 T6 / T7 高 低~中(6~12%) 中程度...
アルミニウム 8030:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 8030は、8xxxシリーズの高度なアルミニウム合金の一種であり、リチウムやその他の軽元素を従来のアルミニウムマトリックスに添加したものが特徴です。8xxx系列は、リチウムを含有して密度低減と弾性率向上を目的とした特殊組成であることを示しており、用途に応じて銅、マグネシウム、亜鉛を多く含む場合もあります。 8030の主要合金元素には、通常リチウム(0.8–1.8 wt%)、銅(0.8–2.0 wt%)、および粒界制御のための微量のマグネシウム、ジルコニウム、チタンが含まれ、さらに微量のMn/Fe/Siが含まれています。強化機構は主に析出硬化(熱処理可能)であり、Zr/Ti添加による微細分散相や制御された再結晶挙動が補強効果を持ちます。溶体化処理後の時効応答と冷間加工による二次強化の組み合わせが特長です。 8030の特長は、比強度(強度対重量比)の向上、従来のアルミ合金に対する剛性増加、時効処理時の優れた疲労特性、適切な加工・合金設計時における競争力のある耐食性です。溶接性および成形性は調質によりバランスが異なり、焼なまし条件(O)では優れた成形性を発揮し、ピーク時効調質では高強度ですが延性は低下し、溶接熱影響部の影響を受けやすくなります。 主な用途は航空宇宙の一次・二次構造部材、高性能の輸送体(鉄道、車両構造部品)、および選択的な海洋・防衛用途で、質量低減と高剛性が重要視される部位です。設計者が構造部材の質量削減と高弾性率を優先しつつ、標準的なアルミ加工プロセスに適合する熱処理可能な合金を求める場合に選択されます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 焼なまし状態。最終熱処理前の成形および接合に最適 H12 低〜中 中 良好 良好 部分的な加工硬化で中程度の強度と成形性を維持 H14 中 中...
アルミニウム 8030:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 8030は、8xxxシリーズの高度なアルミニウム合金の一種であり、リチウムやその他の軽元素を従来のアルミニウムマトリックスに添加したものが特徴です。8xxx系列は、リチウムを含有して密度低減と弾性率向上を目的とした特殊組成であることを示しており、用途に応じて銅、マグネシウム、亜鉛を多く含む場合もあります。 8030の主要合金元素には、通常リチウム(0.8–1.8 wt%)、銅(0.8–2.0 wt%)、および粒界制御のための微量のマグネシウム、ジルコニウム、チタンが含まれ、さらに微量のMn/Fe/Siが含まれています。強化機構は主に析出硬化(熱処理可能)であり、Zr/Ti添加による微細分散相や制御された再結晶挙動が補強効果を持ちます。溶体化処理後の時効応答と冷間加工による二次強化の組み合わせが特長です。 8030の特長は、比強度(強度対重量比)の向上、従来のアルミ合金に対する剛性増加、時効処理時の優れた疲労特性、適切な加工・合金設計時における競争力のある耐食性です。溶接性および成形性は調質によりバランスが異なり、焼なまし条件(O)では優れた成形性を発揮し、ピーク時効調質では高強度ですが延性は低下し、溶接熱影響部の影響を受けやすくなります。 主な用途は航空宇宙の一次・二次構造部材、高性能の輸送体(鉄道、車両構造部品)、および選択的な海洋・防衛用途で、質量低減と高剛性が重要視される部位です。設計者が構造部材の質量削減と高弾性率を優先しつつ、標準的なアルミ加工プロセスに適合する熱処理可能な合金を求める場合に選択されます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 焼なまし状態。最終熱処理前の成形および接合に最適 H12 低〜中 中 良好 良好 部分的な加工硬化で中程度の強度と成形性を維持 H14 中 中...
アルミニウム8021:組成、特性、硬質状態ガイドおよび用途
総合概要 8021は8xxx系アルミニウム合金に分類される材料で、これは従来の1xxx〜7xxx系とは異なる組成を持ち、一般的な大量生産の標準化よりも特定の性能組み合わせに合わせて設計されることが多いファミリーです。化学組成はシリコンとマグネシウムを中程度に含み、鉄やマンガンは制御されたレベルに抑えられています。強度調整と結晶粒制御のために、銅、クロム、チタンが微量添加されています。 この合金は、MgとSiが適切な比率で存在する場合に析出硬化による熱処理が可能ですが、一部の商業生産プロセスでは中間的な特性を得るために制御された加工硬化も用いられています。主な特長は、7xxx系以外の合金としては中程度から高い比強度、大気腐食に対する良好な耐性、アルミとしては合理的な熱伝導性および電気伝導性、焼鈍状態での良好な成形性であり、溶接性も適切なフィラー材の選定と熱入力の管理により一般的に良好です。 8021の性能バランスを活かす業界としては、自動車(構造部材やパネル)、輸送機器(熱交換器やトリム部品)、消費財(アプリーケや軽量筐体)、成形性と強度の組み合わせが求められる特殊包装などがあります。エンジニアは、一般的な1xxx/3xxx系よりも高い強度を持ちつつ、6xxx/7xxx高強度系よりも加工性が良くコストが低い、中間的な熱処理可能アルミニウムを求める際に8021を選択します。 多くの熱処理可能合金と比較して、8021は極端な急冷や時効感度に依存しない適度な析出硬化特性を持ち、溶接性や耐食性が強度向上のために犠牲にできない場合に好まれます。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (20–35%) 優秀 優秀 完全焼鈍、最大の塑性を実現し成形向き H14 中程度 中程度 (10–18%) 良好 良好 加工硬化による中間強度で、引抜部品に使用 T4 中程度 中程度 (12–20%)...
アルミニウム8021:組成、特性、硬質状態ガイドおよび用途
総合概要 8021は8xxx系アルミニウム合金に分類される材料で、これは従来の1xxx〜7xxx系とは異なる組成を持ち、一般的な大量生産の標準化よりも特定の性能組み合わせに合わせて設計されることが多いファミリーです。化学組成はシリコンとマグネシウムを中程度に含み、鉄やマンガンは制御されたレベルに抑えられています。強度調整と結晶粒制御のために、銅、クロム、チタンが微量添加されています。 この合金は、MgとSiが適切な比率で存在する場合に析出硬化による熱処理が可能ですが、一部の商業生産プロセスでは中間的な特性を得るために制御された加工硬化も用いられています。主な特長は、7xxx系以外の合金としては中程度から高い比強度、大気腐食に対する良好な耐性、アルミとしては合理的な熱伝導性および電気伝導性、焼鈍状態での良好な成形性であり、溶接性も適切なフィラー材の選定と熱入力の管理により一般的に良好です。 8021の性能バランスを活かす業界としては、自動車(構造部材やパネル)、輸送機器(熱交換器やトリム部品)、消費財(アプリーケや軽量筐体)、成形性と強度の組み合わせが求められる特殊包装などがあります。エンジニアは、一般的な1xxx/3xxx系よりも高い強度を持ちつつ、6xxx/7xxx高強度系よりも加工性が良くコストが低い、中間的な熱処理可能アルミニウムを求める際に8021を選択します。 多くの熱処理可能合金と比較して、8021は極端な急冷や時効感度に依存しない適度な析出硬化特性を持ち、溶接性や耐食性が強度向上のために犠牲にできない場合に好まれます。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (20–35%) 優秀 優秀 完全焼鈍、最大の塑性を実現し成形向き H14 中程度 中程度 (10–18%) 良好 良好 加工硬化による中間強度で、引抜部品に使用 T4 中程度 中程度 (12–20%)...
アルミニウム A390:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 A390は、3xx/4xx系の鋳造用Al‑Si‑Cu‑Mg合金群に属する過共析アルミニウム-シリコン鋳造合金であり、鍛造用の6xxx系や7xxx系とは異なります。その化学成分は非常に高いシリコン含有量(通常約17~19 wt%)を主体に、銅およびマグネシウムを二次的な強化元素として含み、微量の鉄、マンガン、さらに微量のチタンを添加することで結晶粒の制御・修飾を行っています。 主要な強化機構は、Cu/Mg間相による溶体化処理および人工時効後のアルミニウムマトリックスの析出硬化と、マトリックス中に分散した硬質な一次シリコン粒子による微細構造強化です。これによりA390は、熱処理可能な鋳造合金としての特性を持ち、加工硬化された鍛造合金とは異なる微細構造および機械的挙動を示します。 主な特徴としては、大きく硬いSi粒子による高い耐摩耗性および圧縮接触強度、熱処理後の良好な寸法安定性、銅添加によって劣化するやや限定的な耐食性、そして一般的な鍛造合金に比べて限定的な延性および成形性があります。A390は一般的に自動車業界(ピストン、シリンダーライナー、耐摩耗インサート)、油圧・空圧コンポーネント、ポンプ、耐摩耗性と鋳造性が求められる一部の重負荷エンジン部品などで使用されています。 技術者は、過共析の耐摩耗性、複雑形状への鋳造性、そしてT6相当の強化状態を得られる能力を組み合わせて必要とする場合にA390を選択します。表面の滑りまたは摩耗接触下での安定性および厳密な熱寸法管理が優先される場合、より低シリコン含有の鋳造合金よりもA390が選択されます。 状態変化(Temper) 状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 鋳造時(F) 低〜中 低(1〜4%) 悪い 限定的 鋳造状態の微細構造。一次シリコン粒子存在。延性はほぼ無い。 O / 焼なまし 低 中程度 Fに比べ改善 限定的 溶体化および応力除去のための焼なましによるマトリックスの軟化。 T5(鋳造後人工時効) 中 低(1〜3%)...
アルミニウム A390:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 A390は、3xx/4xx系の鋳造用Al‑Si‑Cu‑Mg合金群に属する過共析アルミニウム-シリコン鋳造合金であり、鍛造用の6xxx系や7xxx系とは異なります。その化学成分は非常に高いシリコン含有量(通常約17~19 wt%)を主体に、銅およびマグネシウムを二次的な強化元素として含み、微量の鉄、マンガン、さらに微量のチタンを添加することで結晶粒の制御・修飾を行っています。 主要な強化機構は、Cu/Mg間相による溶体化処理および人工時効後のアルミニウムマトリックスの析出硬化と、マトリックス中に分散した硬質な一次シリコン粒子による微細構造強化です。これによりA390は、熱処理可能な鋳造合金としての特性を持ち、加工硬化された鍛造合金とは異なる微細構造および機械的挙動を示します。 主な特徴としては、大きく硬いSi粒子による高い耐摩耗性および圧縮接触強度、熱処理後の良好な寸法安定性、銅添加によって劣化するやや限定的な耐食性、そして一般的な鍛造合金に比べて限定的な延性および成形性があります。A390は一般的に自動車業界(ピストン、シリンダーライナー、耐摩耗インサート)、油圧・空圧コンポーネント、ポンプ、耐摩耗性と鋳造性が求められる一部の重負荷エンジン部品などで使用されています。 技術者は、過共析の耐摩耗性、複雑形状への鋳造性、そしてT6相当の強化状態を得られる能力を組み合わせて必要とする場合にA390を選択します。表面の滑りまたは摩耗接触下での安定性および厳密な熱寸法管理が優先される場合、より低シリコン含有の鋳造合金よりもA390が選択されます。 状態変化(Temper) 状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 鋳造時(F) 低〜中 低(1〜4%) 悪い 限定的 鋳造状態の微細構造。一次シリコン粒子存在。延性はほぼ無い。 O / 焼なまし 低 中程度 Fに比べ改善 限定的 溶体化および応力除去のための焼なましによるマトリックスの軟化。 T5(鋳造後人工時効) 中 低(1〜3%)...
アルミニウム 384:組成、特性、硬さ区分ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 384は、3xxx系ファミリーに属する加工用アルミニウム合金で、マンガンが主要な合金元素として1xxx系(商用純アルミ)や6xxx系(Mg-Si系熱処理型)と区別されます。この合金は中程度の強度、優れた成形性、良好な耐食性のバランスを提供しつつ、非熱処理型であることが特徴です。強化は主に固溶体強化と冷間加工によって達成され、析出硬化には依存しません。マンガンの他に、鉄やマグネシウムが適度に含まれ、結晶粒構造や再結晶挙動を制御するために微量のクロムやチタンが添加されることもあります。主な用途は自動車のボディやトリム、家電・消費財のプレス部品、建築部材、および成形性、溶接性、十分な強度の組み合わせが求められる海洋・熱交換器用途などです。 設計者が商用純アルミよりも高い強度を必要としつつ、深絞り性や曲げ性能を犠牲にしたくない場合に、多くの代替材料よりも384合金が選ばれます。384は1100系よりも強度が高く、同条件での多くの5xxx系・6xxx系合金と比較して優れた成形性を保持しています。耐食性は、合金中の銅含有量が低く、マンガンと鉄の比率が制御されているため、大気環境や軽度の腐食環境で良好です。一般的な融接プロセスでの溶接性も非常に優れており、退火/軟質状態は、高強度冷間加工材で困難な小半径曲げ加工を可能にします。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高(30–45%) 非常に良い 非常に良い 完全退火、絞り加工に最適な最大延性 H14 中高 中程度(8–18%) 良い 非常に良い 一段階の加工硬化、一般的な中強度プレス品に使用 H18 中程度 中高(12–25%) 非常に良い 非常に良い H14より強く加工硬化され、成形性を維持 H22...
アルミニウム 384:組成、特性、硬さ区分ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 384は、3xxx系ファミリーに属する加工用アルミニウム合金で、マンガンが主要な合金元素として1xxx系(商用純アルミ)や6xxx系(Mg-Si系熱処理型)と区別されます。この合金は中程度の強度、優れた成形性、良好な耐食性のバランスを提供しつつ、非熱処理型であることが特徴です。強化は主に固溶体強化と冷間加工によって達成され、析出硬化には依存しません。マンガンの他に、鉄やマグネシウムが適度に含まれ、結晶粒構造や再結晶挙動を制御するために微量のクロムやチタンが添加されることもあります。主な用途は自動車のボディやトリム、家電・消費財のプレス部品、建築部材、および成形性、溶接性、十分な強度の組み合わせが求められる海洋・熱交換器用途などです。 設計者が商用純アルミよりも高い強度を必要としつつ、深絞り性や曲げ性能を犠牲にしたくない場合に、多くの代替材料よりも384合金が選ばれます。384は1100系よりも強度が高く、同条件での多くの5xxx系・6xxx系合金と比較して優れた成形性を保持しています。耐食性は、合金中の銅含有量が低く、マンガンと鉄の比率が制御されているため、大気環境や軽度の腐食環境で良好です。一般的な融接プロセスでの溶接性も非常に優れており、退火/軟質状態は、高強度冷間加工材で困難な小半径曲げ加工を可能にします。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高(30–45%) 非常に良い 非常に良い 完全退火、絞り加工に最適な最大延性 H14 中高 中程度(8–18%) 良い 非常に良い 一段階の加工硬化、一般的な中強度プレス品に使用 H18 中程度 中高(12–25%) 非常に良い 非常に良い H14より強く加工硬化され、成形性を維持 H22...
アルミニウム383:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 383(ダイカストの呼称で一般的にA383と参照される)は、Al–Si–Cu鋳造系合金に属するアルミニウム-シリコン-銅合金で、多くの場合3xx.x鋳造シリーズに分類されます。その化学成分は比較的高いシリコン含有量を中心に、強度向上と時効硬化を可能にするための銅添加が意図的に加えられています。残りは鋳造性を最適化するためのトレース合金元素を含むアルミニウムが占めます。 383の強化は主に銅による析出/時効硬化と少量のマグネシウムによるものに加え、凝固および熱処理時の微細組織の洗練によって達成されます。この合金はしたがって、ダイカスト部品の一般的な工学的実務において熱処理可能と分類されます。典型的な特長として、良好なダイカスト流動性と寸法安定性、時効後の中程度から高い静的強度、適度な熱伝導性、そして大気環境下での妥当な耐食性が挙げられます。成形性は主設計対象ではなく、383は板材成形よりも鋳造形状を想定した材料です。 383を主に使用する産業は、自動車(構造用ハウジング、トランスミッションおよびエンジン部品)、民生用電子機器(構造用ハウジングおよびコネクタ)、および複雑な薄肉鋳造形状に中程度の強度が求められる一部の産業機械です。エンジニアは、伸び性や鍛造品の仕上げよりも、ダイカスト製造性、寸法公差、及び鋳造後の熱処理による高強度達成能力を優先するときに383を選択します。 調質(Temper)バリエーション 調質 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O(鋳放し・焼なまし) 低い 高め(一般的に3~8%) 悪い~普通 普通 応力除去済みまたは鋳造組織そのまま;鋳造部品で最も高い靭性 T5(人工時効) 中程度 低め(1~4%) 悪い やや劣る 急冷後または緩冷後に直接時効処理されるダイカスト向け一般的調質 T6(溶体化処理および人工時効) 高い 低い(1~3%) 悪い 制限される 溶体化、急冷、時効により最高強度を達成...
アルミニウム383:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 383(ダイカストの呼称で一般的にA383と参照される)は、Al–Si–Cu鋳造系合金に属するアルミニウム-シリコン-銅合金で、多くの場合3xx.x鋳造シリーズに分類されます。その化学成分は比較的高いシリコン含有量を中心に、強度向上と時効硬化を可能にするための銅添加が意図的に加えられています。残りは鋳造性を最適化するためのトレース合金元素を含むアルミニウムが占めます。 383の強化は主に銅による析出/時効硬化と少量のマグネシウムによるものに加え、凝固および熱処理時の微細組織の洗練によって達成されます。この合金はしたがって、ダイカスト部品の一般的な工学的実務において熱処理可能と分類されます。典型的な特長として、良好なダイカスト流動性と寸法安定性、時効後の中程度から高い静的強度、適度な熱伝導性、そして大気環境下での妥当な耐食性が挙げられます。成形性は主設計対象ではなく、383は板材成形よりも鋳造形状を想定した材料です。 383を主に使用する産業は、自動車(構造用ハウジング、トランスミッションおよびエンジン部品)、民生用電子機器(構造用ハウジングおよびコネクタ)、および複雑な薄肉鋳造形状に中程度の強度が求められる一部の産業機械です。エンジニアは、伸び性や鍛造品の仕上げよりも、ダイカスト製造性、寸法公差、及び鋳造後の熱処理による高強度達成能力を優先するときに383を選択します。 調質(Temper)バリエーション 調質 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O(鋳放し・焼なまし) 低い 高め(一般的に3~8%) 悪い~普通 普通 応力除去済みまたは鋳造組織そのまま;鋳造部品で最も高い靭性 T5(人工時効) 中程度 低め(1~4%) 悪い やや劣る 急冷後または緩冷後に直接時効処理されるダイカスト向け一般的調質 T6(溶体化処理および人工時効) 高い 低い(1~3%) 悪い 制限される 溶体化、急冷、時効により最高強度を達成...
Aluminum 380:組成、特性、熱処理(Temper)ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 380(ダイカスト実務で一般的にA380と指定される)は、アルミニウム-シリコン-銅合金の鋳造用合金であり、「3xx」鋳造グループに属するアルミニウムシリコン鋳造ファミリーの一つです。高生産圧力ダイカストおよび鋳造用途向けに配合されており、流動性を高めるシリコンと、鋳造時の強度向上および高温安定性向上のための銅を主成分としています。 主要な合金元素は、流動性および共晶強化のためのシリコン、析出強化および高温強度向上のための銅、さらに粒子微細化のために制御された鉄、亜鉛、マンガン、微量のチタンが含まれています。強化機構は複合的で、鋳造時の微細構造および銅含有の金属間化合物により基礎強度が得られ、一部の熱処理(T5/T6様の人工時効)により析出硬化が進行してさらなる強度向上が可能です。 380の主な特徴は非常に良好なダイフィル性、良好な寸法安定性、多くの鋳造合金と比較して魅力的な表面仕上げおよび加工性、適度な耐食性とダイカスト部品として妥当な機械的性質を有することです。溶接性は圧延アルミニウム合金と比べて限定的であり、鋳造後の大規模な成形加工を想定していません。主な用途分野は、自動車、家電筐体、電気機器ケース、機械用ハウジングや継手などで、ニアネットシェイプ、高量産性、寸法精度が重視されます。 設計者は、迅速なダイカスト生産性、良好な鋳造時強度、経済性のバランスを求める場合に380を選択します。複雑形状で二次加工が少ない場合は高性能な圧延合金より380が選ばれ、また鋳造時の強度と熱安定性が重要だが工程の複雑化を避けたい場合は低合金ダイカスト合金より380が優先されます。 焼きなまし状態の種類 焼きなまし状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 中程度(断面依存) 低い 劣〜並 鋳造時状態。応力除去焼鈍あり。鋳造状態で最高の延性を持つ T5 中〜高 低〜中程度 限定的 劣〜並 鋳造後または急冷後の人工時効処理。ダイカスト品で一般的 T6 高 低 限定的 劣...
Aluminum 380:組成、特性、熱処理(Temper)ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 380(ダイカスト実務で一般的にA380と指定される)は、アルミニウム-シリコン-銅合金の鋳造用合金であり、「3xx」鋳造グループに属するアルミニウムシリコン鋳造ファミリーの一つです。高生産圧力ダイカストおよび鋳造用途向けに配合されており、流動性を高めるシリコンと、鋳造時の強度向上および高温安定性向上のための銅を主成分としています。 主要な合金元素は、流動性および共晶強化のためのシリコン、析出強化および高温強度向上のための銅、さらに粒子微細化のために制御された鉄、亜鉛、マンガン、微量のチタンが含まれています。強化機構は複合的で、鋳造時の微細構造および銅含有の金属間化合物により基礎強度が得られ、一部の熱処理(T5/T6様の人工時効)により析出硬化が進行してさらなる強度向上が可能です。 380の主な特徴は非常に良好なダイフィル性、良好な寸法安定性、多くの鋳造合金と比較して魅力的な表面仕上げおよび加工性、適度な耐食性とダイカスト部品として妥当な機械的性質を有することです。溶接性は圧延アルミニウム合金と比べて限定的であり、鋳造後の大規模な成形加工を想定していません。主な用途分野は、自動車、家電筐体、電気機器ケース、機械用ハウジングや継手などで、ニアネットシェイプ、高量産性、寸法精度が重視されます。 設計者は、迅速なダイカスト生産性、良好な鋳造時強度、経済性のバランスを求める場合に380を選択します。複雑形状で二次加工が少ない場合は高性能な圧延合金より380が選ばれ、また鋳造時の強度と熱安定性が重要だが工程の複雑化を避けたい場合は低合金ダイカスト合金より380が優先されます。 焼きなまし状態の種類 焼きなまし状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 中程度(断面依存) 低い 劣〜並 鋳造時状態。応力除去焼鈍あり。鋳造状態で最高の延性を持つ T5 中〜高 低〜中程度 限定的 劣〜並 鋳造後または急冷後の人工時効処理。ダイカスト品で一般的 T6 高 低 限定的 劣...
アルミニウム357:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 357(一般的にはA357またはAlSi7Mg系として知られる)は、3xx系の熱処理可能なアルミニウム-シリコン-マグネシウム合金鋳造合金です。主な合金元素はシリコンとマグネシウムであり、シリコンは鋳造性と耐摩耗性を、マグネシウムはMg2Si析出による時効硬化を可能にします。 この合金は主に固溶体化熱処理後に人工時効(T6/T651)を行うことで強化され、微細なMg2Si析出物が生成されます。また、特定の形状で冷間加工すると加工硬化も見られます。主な特徴として、中~高い引張強さと鋳造合金として良好な延性、銅含有合金に比べて向上した耐食性、適切な溶接技術と充填金属を用いた場合には許容できる溶接性が挙げられます。 357は自動車(構造用鋳造部品、サスペンション部品、ホイール)、航空宇宙(継手やハウジング)、モータースポーツ、高性能マリン用途など、軽量・強度・耐食性のバランスが求められる分野で利用されています。詳細な鋳造形状が必要で、Siによる流動性向上と熱処理によるピーク強度が求められる場合に、より銅含有量の高い合金に見られる亀裂感受性を避けるために選択されます。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼なまし; 応力除去および熱処理前の加工用 H14 中 中 可 良 鍛造形状での加工硬化状態; 鋳造品には限定的 T5 中~高 中 可 良...
アルミニウム357:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 357(一般的にはA357またはAlSi7Mg系として知られる)は、3xx系の熱処理可能なアルミニウム-シリコン-マグネシウム合金鋳造合金です。主な合金元素はシリコンとマグネシウムであり、シリコンは鋳造性と耐摩耗性を、マグネシウムはMg2Si析出による時効硬化を可能にします。 この合金は主に固溶体化熱処理後に人工時効(T6/T651)を行うことで強化され、微細なMg2Si析出物が生成されます。また、特定の形状で冷間加工すると加工硬化も見られます。主な特徴として、中~高い引張強さと鋳造合金として良好な延性、銅含有合金に比べて向上した耐食性、適切な溶接技術と充填金属を用いた場合には許容できる溶接性が挙げられます。 357は自動車(構造用鋳造部品、サスペンション部品、ホイール)、航空宇宙(継手やハウジング)、モータースポーツ、高性能マリン用途など、軽量・強度・耐食性のバランスが求められる分野で利用されています。詳細な鋳造形状が必要で、Siによる流動性向上と熱処理によるピーク強度が求められる場合に、より銅含有量の高い合金に見られる亀裂感受性を避けるために選択されます。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼なまし; 応力除去および熱処理前の加工用 H14 中 中 可 良 鍛造形状での加工硬化状態; 鋳造品には限定的 T5 中~高 中 可 良...
アルミニウム356:組成、特性、硬さグレードガイドおよび用途
総合概要 356(一般的にA356や356.0として指定される)は、アルミニウム-シリコン-マグネシウム系の鋳造合金で、Al-Si-Mg鋳造合金ファミリーに属します。これはシリコン系鋳造合金に分類され、Aluminum Associationの呼称でA356として広く扱われており、各種規格における指定も鋳造性能に最適化された同一のAl–Si–Mg組成を示しています。 主な合金元素はシリコン(Si、約7質量%)とマグネシウム(Mg、通常約0.2~0.5質量%)であり、鉄、銅、マンガンの含有量が管理され、微粉砕および制御のためにチタンとクロムが微量添加されています。本合金は熱処理可能で、強度は主に固溶処理後の急冷と人工時効により形成されるMg2Siの析出硬化によって得られ、共晶組織の修正や結晶粒の微細化による微細組織制御も行われます。 356の主な特徴には、優れた鋳造性と流動性、良好な寸法安定性、T6時効後の良好な強度対重量比、多くの環境における適度な耐食性、放熱部品に適した許容できる熱伝導率が含まれます。溶接性は適切なフィラーおよび前処理・後処理により実用的であり、成形性は鍛造合金に比べて制限されますが、薄肉鋳造品や局所的な加工には対応可能です。 356は、自動車(軽量構造鋳造部品、ホイール、サスペンション部品)、航空宇宙(非重要の鋳造継手およびハウジング)、マリン用途(耐食性鋳造部品)、電子機器(放熱ハウジングや放熱コンポーネント)などの産業で使用されています。エンジニアは、鋳造性、熱性能、良好な時効応答、低~中程度の質量のバランスが求められる場合に、ピーク強度が高いか鍛造性が優れる代替材料と比較して356を選択しています。 熱処理状態のバリエーション 熱処理状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 F 基準の製造状態 中程度 限定的 良好 特別な処理なしの鋳造状態 O 低い 高い 鋳造状態では最も良好 良好 固溶処理後に遅冷し軟化させた退火状態 T5 中程度から高い 中程度 限定的 良好...
アルミニウム356:組成、特性、硬さグレードガイドおよび用途
総合概要 356(一般的にA356や356.0として指定される)は、アルミニウム-シリコン-マグネシウム系の鋳造合金で、Al-Si-Mg鋳造合金ファミリーに属します。これはシリコン系鋳造合金に分類され、Aluminum Associationの呼称でA356として広く扱われており、各種規格における指定も鋳造性能に最適化された同一のAl–Si–Mg組成を示しています。 主な合金元素はシリコン(Si、約7質量%)とマグネシウム(Mg、通常約0.2~0.5質量%)であり、鉄、銅、マンガンの含有量が管理され、微粉砕および制御のためにチタンとクロムが微量添加されています。本合金は熱処理可能で、強度は主に固溶処理後の急冷と人工時効により形成されるMg2Siの析出硬化によって得られ、共晶組織の修正や結晶粒の微細化による微細組織制御も行われます。 356の主な特徴には、優れた鋳造性と流動性、良好な寸法安定性、T6時効後の良好な強度対重量比、多くの環境における適度な耐食性、放熱部品に適した許容できる熱伝導率が含まれます。溶接性は適切なフィラーおよび前処理・後処理により実用的であり、成形性は鍛造合金に比べて制限されますが、薄肉鋳造品や局所的な加工には対応可能です。 356は、自動車(軽量構造鋳造部品、ホイール、サスペンション部品)、航空宇宙(非重要の鋳造継手およびハウジング)、マリン用途(耐食性鋳造部品)、電子機器(放熱ハウジングや放熱コンポーネント)などの産業で使用されています。エンジニアは、鋳造性、熱性能、良好な時効応答、低~中程度の質量のバランスが求められる場合に、ピーク強度が高いか鍛造性が優れる代替材料と比較して356を選択しています。 熱処理状態のバリエーション 熱処理状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 F 基準の製造状態 中程度 限定的 良好 特別な処理なしの鋳造状態 O 低い 高い 鋳造状態では最も良好 良好 固溶処理後に遅冷し軟化させた退火状態 T5 中程度から高い 中程度 限定的 良好...
アルミニウム319:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 319は3xx系のAl-Si-Cu鋳造合金に属する鋳造用アルミニウム合金です。主に熱処理が可能なシリコン含有率の高い鋳造用アルミ合金として設計されており、銅が添加されて強度を向上させ、高温下での機械的安定性を改善しています。 主な合金元素はシリコンと銅であり、鉄、マンガン、マグネシウム、クロム、微量のチタンなどが管理されたレベルで含まれています。強化は主に固溶処理と人工時効(Cu富化相の析出硬化)、および共晶シリコンと金属間化合物の微細構造によるものです。 319の主な特徴は、鋳造時および時効硬化後の比較的高い強度、優れた熱安定性、車両環境に適した耐食性、複雑な薄肉部品の良好な鋳造性です。溶接性や機械加工性は適切な消耗品と方法を用いれば良好ですが、成形性は圧延材と比べると限定的であり、このため319は押出材や板材の成形よりも鋳造部品に理想的です。 主な用途分野は、自動車のパワートレインおよび構造用鋳造部品、エンジンやトランスミッションの構成部品、ポンプハウジング、一部の船舶用具などです。複雑な形状が必要で、熱処理後に中〜高強度が必要な場合、鋳造処理と寸法の一体化が鍛造製品のメリットを上回る場合に選択されます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O(焼なまし/鋳放し) 低い 中程度 限定的 修理工程で良好 鋳放しまたは応力除去状態;鋳造材中で最も高い延性を持つ T5 中〜高 中〜低 限定的 予熱で良好 鋳造後冷却し人工時効;固溶化せずに強度向上可能 T6 高い 低〜中程度 限定的 修理可能;HAZ軟化リスク 固溶処理後人工時効;319の一般的な生産調質...
アルミニウム319:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 319は3xx系のAl-Si-Cu鋳造合金に属する鋳造用アルミニウム合金です。主に熱処理が可能なシリコン含有率の高い鋳造用アルミ合金として設計されており、銅が添加されて強度を向上させ、高温下での機械的安定性を改善しています。 主な合金元素はシリコンと銅であり、鉄、マンガン、マグネシウム、クロム、微量のチタンなどが管理されたレベルで含まれています。強化は主に固溶処理と人工時効(Cu富化相の析出硬化)、および共晶シリコンと金属間化合物の微細構造によるものです。 319の主な特徴は、鋳造時および時効硬化後の比較的高い強度、優れた熱安定性、車両環境に適した耐食性、複雑な薄肉部品の良好な鋳造性です。溶接性や機械加工性は適切な消耗品と方法を用いれば良好ですが、成形性は圧延材と比べると限定的であり、このため319は押出材や板材の成形よりも鋳造部品に理想的です。 主な用途分野は、自動車のパワートレインおよび構造用鋳造部品、エンジンやトランスミッションの構成部品、ポンプハウジング、一部の船舶用具などです。複雑な形状が必要で、熱処理後に中〜高強度が必要な場合、鋳造処理と寸法の一体化が鍛造製品のメリットを上回る場合に選択されます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O(焼なまし/鋳放し) 低い 中程度 限定的 修理工程で良好 鋳放しまたは応力除去状態;鋳造材中で最も高い延性を持つ T5 中〜高 中〜低 限定的 予熱で良好 鋳造後冷却し人工時効;固溶化せずに強度向上可能 T6 高い 低〜中程度 限定的 修理可能;HAZ軟化リスク 固溶処理後人工時効;319の一般的な生産調質...
アルミニウム EN AW-1350:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1350は1xxx系アルミニウム合金に分類され、商業的に純アルミニウムグレードの一つです。非常に高いアルミニウム含有量(通常≥99.5%)を特徴とし、シリコン、鉄、銅などの一般的な不純物は微量のみ含まれます。 本合金は析出硬化による熱処理ではなく、固溶体効果と加工硬化によって特性が発現します。熱処理は不可で、主に冷間加工により強化されます。主な特長は優れた電気伝導性および熱伝導性、多くの大気中での優れた耐食性、卓越した成形性、非常に良好な溶接性であり、一方で比較的機械的強度は低い点です。 EN AW-1350が使用される代表的な産業分野には、電力配電(バスバー、導体)、化学・食品加工設備、建築、熱交換装置などがあります。設計者は最大の導電率、表面品質、成形のしやすさを最重視する場合や、電気化学的・化学的な適合性のために非常に高純度を求める場合にEN AW-1350を選択します。 導電性、耐食性、延性の組み合わせが高強度型合金より重要視される場合に本合金が選ばれます。特に電気特性と成形性が設計の主要要件である場合は、6xxx系や5xxx系より優先されることが多いです。 硬質処理(Temper)のバリエーション 硬質処理 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 非常に良い 非常に良い 完全焼鈍、最大の延性と電気伝導性 H12 低~中 中程度 非常に良い 非常に良い わずかな加工硬化による軽構造用途向け H14 中程度 中程度...
アルミニウム EN AW-1350:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1350は1xxx系アルミニウム合金に分類され、商業的に純アルミニウムグレードの一つです。非常に高いアルミニウム含有量(通常≥99.5%)を特徴とし、シリコン、鉄、銅などの一般的な不純物は微量のみ含まれます。 本合金は析出硬化による熱処理ではなく、固溶体効果と加工硬化によって特性が発現します。熱処理は不可で、主に冷間加工により強化されます。主な特長は優れた電気伝導性および熱伝導性、多くの大気中での優れた耐食性、卓越した成形性、非常に良好な溶接性であり、一方で比較的機械的強度は低い点です。 EN AW-1350が使用される代表的な産業分野には、電力配電(バスバー、導体)、化学・食品加工設備、建築、熱交換装置などがあります。設計者は最大の導電率、表面品質、成形のしやすさを最重視する場合や、電気化学的・化学的な適合性のために非常に高純度を求める場合にEN AW-1350を選択します。 導電性、耐食性、延性の組み合わせが高強度型合金より重要視される場合に本合金が選ばれます。特に電気特性と成形性が設計の主要要件である場合は、6xxx系や5xxx系より優先されることが多いです。 硬質処理(Temper)のバリエーション 硬質処理 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 非常に良い 非常に良い 完全焼鈍、最大の延性と電気伝導性 H12 低~中 中程度 非常に良い 非常に良い わずかな加工硬化による軽構造用途向け H14 中程度 中程度...
アルミニウム EN AW-1200:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1200は、1xxx系鍛造アルミニウム合金に属し、通常99.0%程度の純アルミニウムを示す商業用純アルミニウムです。1xxx系は非常に低い合金元素含有量が特徴であり、熱処理による強化は行わず、主に加工硬化(ひずみ硬化)によって機械的強度を得る非熱処理合金として分類されます。 EN AW-1200の主要な合金元素および不純物成分は、鉄とシリコンが主な残留元素で、銅、マンガン、マグネシウム、亜鉛、クロム、チタンが微量含まれます。これらの微量元素は成形性、導電性、結晶粒構造に影響を与えますが、合金系に見られるような顕著な強化相は形成しません。 EN AW-1200の主な特長は、優れた電気伝導率および熱伝導率、多くの環境における非常に良好な耐食性、アニーリング状態での卓越した延性と成形性、優れた溶接性です。機械的強度は合金アルミニウムと比べて低いものの、軟らかく高い加工性により、成形や導電性、接合が主な設計要件である用途に適しています。 EN AW-1200の代表的な用途は、電気・電子分野(母線、箔材、コネクタ)、化学処理装置、建築部材、包装材および箔、耐食性と成形性が高強度より重視される輸送部品などが挙げられます。エンジニアは、ピークの機械的強度よりも高い伝導性、優れた成形性、低コスト、簡単な加工を優先する際にEN AW-1200を選択します。 材質状態(Temper)バリエーション 材質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火品、最大の延性と伝導性 H12 低~中 中 非常に良い 優秀 ひずみによる部分硬化、良好な成形性を維持 H14...
アルミニウム EN AW-1200:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1200は、1xxx系鍛造アルミニウム合金に属し、通常99.0%程度の純アルミニウムを示す商業用純アルミニウムです。1xxx系は非常に低い合金元素含有量が特徴であり、熱処理による強化は行わず、主に加工硬化(ひずみ硬化)によって機械的強度を得る非熱処理合金として分類されます。 EN AW-1200の主要な合金元素および不純物成分は、鉄とシリコンが主な残留元素で、銅、マンガン、マグネシウム、亜鉛、クロム、チタンが微量含まれます。これらの微量元素は成形性、導電性、結晶粒構造に影響を与えますが、合金系に見られるような顕著な強化相は形成しません。 EN AW-1200の主な特長は、優れた電気伝導率および熱伝導率、多くの環境における非常に良好な耐食性、アニーリング状態での卓越した延性と成形性、優れた溶接性です。機械的強度は合金アルミニウムと比べて低いものの、軟らかく高い加工性により、成形や導電性、接合が主な設計要件である用途に適しています。 EN AW-1200の代表的な用途は、電気・電子分野(母線、箔材、コネクタ)、化学処理装置、建築部材、包装材および箔、耐食性と成形性が高強度より重視される輸送部品などが挙げられます。エンジニアは、ピークの機械的強度よりも高い伝導性、優れた成形性、低コスト、簡単な加工を優先する際にEN AW-1200を選択します。 材質状態(Temper)バリエーション 材質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火品、最大の延性と伝導性 H12 低~中 中 非常に良い 優秀 ひずみによる部分硬化、良好な成形性を維持 H14...
アルミニウム EN AW-1100:組成・特性・硬化区分ガイド・用途
総合概要 EN AW-1100は、1xxx系の加工アルミニウム合金に属し、商業的に純度の高いアルミニウム(アルミニウム含有率約99.0%以上)を示しています。主な特徴は、意図的な合金元素含有量が非常に低いことで、シリコンや鉄などの微量元素が百分率以下のレベルで存在し、不純物に起因する特性を制御しています。 EN AW-1100の強化は、熱処理ではなくほぼ完全に加工硬化(ひずみ硬化)によって達成されます。したがって、2xxx系、6xxx系、7xxx系合金と比べると機械的強度は控えめですが、優れた延性、高い電気・熱伝導性、卓越した耐食性、そして優れた成形性を備えています。 主な特長としては、大気環境や多くの化学環境における非常に高い耐食性、優れた溶接性、アニーリング状態での非常に良好な成形性があります。また、用途に応じて冷間加工によりH焼き戻し状態まで強度を高めることが可能です。EN AW-1100が使われる代表的な業種には、化学処理、食品・飲料設備、看板・銘板、熱交換器、導電性が求められ、成形性がピーク強度より重視される電気導体分野があります。 エンジニアは、最大の導電性、表面仕上げ、または耐食性が必要で、かつ厳しい曲げ半径や深絞り加工を要する場合にEN AW-1100を選択することが多いです。また、製造の簡便さやリサイクル性が要求される場合や、コストを重視してより複雑な合金系よりも低合金アルミニウムを選ぶ場合にも好まれます。 焼き戻し状態(Temper)の種類 焼き戻し状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い(30〜50%) 優秀 優秀 最大の延性を得るための完全焼なまし状態 H12 中低程度 中程度(20〜35%) 非常に良好 優秀 軽度の加工硬化で良好な成形性を維持 H14 中程度...
アルミニウム EN AW-1100:組成・特性・硬化区分ガイド・用途
総合概要 EN AW-1100は、1xxx系の加工アルミニウム合金に属し、商業的に純度の高いアルミニウム(アルミニウム含有率約99.0%以上)を示しています。主な特徴は、意図的な合金元素含有量が非常に低いことで、シリコンや鉄などの微量元素が百分率以下のレベルで存在し、不純物に起因する特性を制御しています。 EN AW-1100の強化は、熱処理ではなくほぼ完全に加工硬化(ひずみ硬化)によって達成されます。したがって、2xxx系、6xxx系、7xxx系合金と比べると機械的強度は控えめですが、優れた延性、高い電気・熱伝導性、卓越した耐食性、そして優れた成形性を備えています。 主な特長としては、大気環境や多くの化学環境における非常に高い耐食性、優れた溶接性、アニーリング状態での非常に良好な成形性があります。また、用途に応じて冷間加工によりH焼き戻し状態まで強度を高めることが可能です。EN AW-1100が使われる代表的な業種には、化学処理、食品・飲料設備、看板・銘板、熱交換器、導電性が求められ、成形性がピーク強度より重視される電気導体分野があります。 エンジニアは、最大の導電性、表面仕上げ、または耐食性が必要で、かつ厳しい曲げ半径や深絞り加工を要する場合にEN AW-1100を選択することが多いです。また、製造の簡便さやリサイクル性が要求される場合や、コストを重視してより複雑な合金系よりも低合金アルミニウムを選ぶ場合にも好まれます。 焼き戻し状態(Temper)の種類 焼き戻し状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い(30〜50%) 優秀 優秀 最大の延性を得るための完全焼なまし状態 H12 中低程度 中程度(20〜35%) 非常に良好 優秀 軽度の加工硬化で良好な成形性を維持 H14 中程度...
アルミニウム EN AW-1070A:組成、特性、材質状態ガイドおよび用途
包括的な概要 EN AW-1070Aは1xxx系アルミニウム合金のメンバーであり、特にアルミニウム含有率が質量比で約99.7%の商業用純アルミニウムファミリーに属します。1xxx系合金は意図的な合金元素の添加が最小限であることが特徴であり、EN AW-1070Aの主な合金元素は微量の鉄、シリコンおよび微量の銅、マンガン、亜鉛、チタンで、これらは不純物または制御された微合金元素として存在しています。 EN AW-1070Aの強化はほぼ全て加工硬化(ひずみ硬化)および結晶粒微細化によって達成され、析出硬化による熱処理強化はできません。主な特徴は優れた電気伝導性と熱伝導性、周囲環境下での非常に良好な耐食性、焼なまし状態での優れた成形性、そして一般的に非常に良好な溶接性です。 EN AW-1070Aが多用される産業としては化学処理、建築用被覆材、電気・熱管理(バスバー、ヒートシンク)、包装材および高い成形性と表面仕上げが求められる装飾用途があります。導電性、表面品質、成形のしやすさ、あるいは温和な環境での最大限の耐食性が優先される場合に、より高強度のシリーズよりも本合金が選ばれます。 設計者は、残留合金含有量が低いことが電気的・熱的性能に寄与する場合や、深絞りや複雑な成形加工が主な生産工程の場合にEN AW-1070Aを選択します。本合金は高強度よりも優れた延性、低コスト、および薄板製品での入手性の広さでトレードオフされています。 表面処理の種類 処理状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い (30~45%) 優秀 優秀 完全焼なまし、深絞りに最適な最大延性 H12 中程度 中程度 (20~30%) 非常に良い 非常に良い...
アルミニウム EN AW-1070A:組成、特性、材質状態ガイドおよび用途
包括的な概要 EN AW-1070Aは1xxx系アルミニウム合金のメンバーであり、特にアルミニウム含有率が質量比で約99.7%の商業用純アルミニウムファミリーに属します。1xxx系合金は意図的な合金元素の添加が最小限であることが特徴であり、EN AW-1070Aの主な合金元素は微量の鉄、シリコンおよび微量の銅、マンガン、亜鉛、チタンで、これらは不純物または制御された微合金元素として存在しています。 EN AW-1070Aの強化はほぼ全て加工硬化(ひずみ硬化)および結晶粒微細化によって達成され、析出硬化による熱処理強化はできません。主な特徴は優れた電気伝導性と熱伝導性、周囲環境下での非常に良好な耐食性、焼なまし状態での優れた成形性、そして一般的に非常に良好な溶接性です。 EN AW-1070Aが多用される産業としては化学処理、建築用被覆材、電気・熱管理(バスバー、ヒートシンク)、包装材および高い成形性と表面仕上げが求められる装飾用途があります。導電性、表面品質、成形のしやすさ、あるいは温和な環境での最大限の耐食性が優先される場合に、より高強度のシリーズよりも本合金が選ばれます。 設計者は、残留合金含有量が低いことが電気的・熱的性能に寄与する場合や、深絞りや複雑な成形加工が主な生産工程の場合にEN AW-1070Aを選択します。本合金は高強度よりも優れた延性、低コスト、および薄板製品での入手性の広さでトレードオフされています。 表面処理の種類 処理状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い (30~45%) 優秀 優秀 完全焼なまし、深絞りに最適な最大延性 H12 中程度 中程度 (20~30%) 非常に良い 非常に良い...
アルミニウム EN AW-1050A:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1050Aは1xxx系アルミニウム合金の一種で、商業的に純度の高いアルミニウムを示し、最低名目アルミニウム含有率は約99.5%です。本合金は意図的に添加元素を低く抑えており、シリコン、鉄、および微量元素は不純物レベルにとどまっているため、1xxx系に特有のベースメタルの特性を維持しています。熱処理による強化はできず、その機械的強度はほぼ完全に加工硬化と母材の純度によって得られ、非常に均質な微細構造と予測可能な変形挙動を実現しています。 EN AW-1050Aの主な技術特性は、合金系に比べて機械的強度が低いこと、非常に高い電気および熱伝導率、多くの大気環境における優れた耐食性、複雑な冷間加工に適した優れた成形性、そして一般的な溶融接合法による優れた溶接性です。主に電気導体やバスバー、化学・食品加工装置、反射板や装飾的建築部材、薄板包装および箔用途で用いられます。設計上で高強度が主目的でない場合に、最大の導電性、表面仕上げ、耐食性、成形性が求められる際に1050Aが選ばれます。 硬質状態(Temper)バリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 優秀 優秀 最大の延性を得る全焼なまし状態 H12 低~中 中程度 非常に良い 優秀 軽度の加工硬化で良好な成形能力を保持 H14 中程度 中~低 良好 優秀 板材用途の代表的な冷間加工硬質...
アルミニウム EN AW-1050A:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-1050Aは1xxx系アルミニウム合金の一種で、商業的に純度の高いアルミニウムを示し、最低名目アルミニウム含有率は約99.5%です。本合金は意図的に添加元素を低く抑えており、シリコン、鉄、および微量元素は不純物レベルにとどまっているため、1xxx系に特有のベースメタルの特性を維持しています。熱処理による強化はできず、その機械的強度はほぼ完全に加工硬化と母材の純度によって得られ、非常に均質な微細構造と予測可能な変形挙動を実現しています。 EN AW-1050Aの主な技術特性は、合金系に比べて機械的強度が低いこと、非常に高い電気および熱伝導率、多くの大気環境における優れた耐食性、複雑な冷間加工に適した優れた成形性、そして一般的な溶融接合法による優れた溶接性です。主に電気導体やバスバー、化学・食品加工装置、反射板や装飾的建築部材、薄板包装および箔用途で用いられます。設計上で高強度が主目的でない場合に、最大の導電性、表面仕上げ、耐食性、成形性が求められる際に1050Aが選ばれます。 硬質状態(Temper)バリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 優秀 優秀 最大の延性を得る全焼なまし状態 H12 低~中 中程度 非常に良い 優秀 軽度の加工硬化で良好な成形能力を保持 H14 中程度 中~低 良好 優秀 板材用途の代表的な冷間加工硬質...
アルミニウム A206:組成、特性、焼入れ状態ガイドおよび用途
総合概要 A206は2xx系アルミニウム合金で、銅を主な合金元素とし、析出硬化を主な強化機構としています。その組成と加工により、A206は熱処理可能な合金となり、加工済みのAl-Mg系および商用純アルミニウムに比べて著しく高い強度を実現しつつ、構造用途に適した合理的な靭性を保持します。A206の主な特長は、高い比強度、Al-Mg合金に比べて中〜低程度の一般耐食性、高強度調質における限定的な溶接性、軟らかい調質で供給される場合に向上する中程度の成形性です。航空宇宙用フィッティングや鍛造品、高性能自動車部品、治具プレート、防衛用部品など、強度対重量比が重要で溶接後または成形後の熱処理が可能な業界で典型的に使用されています。 エンジニアは、引張強さおよび降伏強さの向上と、十分な疲労耐性の組み合わせが求められ、溶体化処理と人工時効による加工が可能な部品に対してA206を選択します。1xxx系や3xxx系合金よりも強度が大幅に求められる場合に選ばれ、最高の耐食性や電気伝導性が必要な場合には選択されません。A206は、靭性、疲労特性、安定した時効挙動のバランスを必要とする場合や、割れ進展特性を重視する場合に、一部の高強度Al-Zn-Mg(7xxx)合金よりも優先されます。供給元や規格が異なるため、設計段階での選択は通常、サプライヤーが提供する認定済みの機械的・化学的データに基づいて行われます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 成形・引き抜き用の完全焼鈍状態 H14 中 中程度 可 低〜中程度 強度増加のための加工硬化、薄板向けに限定 T5 中〜高 中程度 可 低 成形後冷却し人工時効処理、鋳造/押出部品に適する T6 高...
アルミニウム A206:組成、特性、焼入れ状態ガイドおよび用途
総合概要 A206は2xx系アルミニウム合金で、銅を主な合金元素とし、析出硬化を主な強化機構としています。その組成と加工により、A206は熱処理可能な合金となり、加工済みのAl-Mg系および商用純アルミニウムに比べて著しく高い強度を実現しつつ、構造用途に適した合理的な靭性を保持します。A206の主な特長は、高い比強度、Al-Mg合金に比べて中〜低程度の一般耐食性、高強度調質における限定的な溶接性、軟らかい調質で供給される場合に向上する中程度の成形性です。航空宇宙用フィッティングや鍛造品、高性能自動車部品、治具プレート、防衛用部品など、強度対重量比が重要で溶接後または成形後の熱処理が可能な業界で典型的に使用されています。 エンジニアは、引張強さおよび降伏強さの向上と、十分な疲労耐性の組み合わせが求められ、溶体化処理と人工時効による加工が可能な部品に対してA206を選択します。1xxx系や3xxx系合金よりも強度が大幅に求められる場合に選ばれ、最高の耐食性や電気伝導性が必要な場合には選択されません。A206は、靭性、疲労特性、安定した時効挙動のバランスを必要とする場合や、割れ進展特性を重視する場合に、一部の高強度Al-Zn-Mg(7xxx)合金よりも優先されます。供給元や規格が異なるため、設計段階での選択は通常、サプライヤーが提供する認定済みの機械的・化学的データに基づいて行われます。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 成形・引き抜き用の完全焼鈍状態 H14 中 中程度 可 低〜中程度 強度増加のための加工硬化、薄板向けに限定 T5 中〜高 中程度 可 低 成形後冷却し人工時効処理、鋳造/押出部品に適する T6 高...
アルミニウム A136:組成、特性、硬さ規格および用途
総合概要 A136は1xxx系の圧延アルミニウム合金に位置付けられ、商業的に純度の高い微量合金化グレードとして、高い成形性と耐食性を最適化しつつ、適度な強度を持つ材料です。名目上の化学組成はアルミニウム(>99 wt%)が主体で、微細な結晶粒構造の安定化と機械的特性の均一化を目的としてシリコン、鉄、銅、チタンの微量元素が意図的に添加されていますが、基本的に非熱処理系の性質は変わりません。強化は主に加工硬化(ひずみ硬化)と微量合金制御によるものであり、従来のT6のような析出硬化による熱処理強化はされません。 A136の主な特長は、優れた成形性、より高合金化された材種に比べて高い電気・熱伝導性、そして安定した自然酸化膜による優れた大気耐食性です。一般的な融接プロセスに対する溶接性も容易で、機械加工性は中程度です。焼なまし状態では多くの5xxx系・6xxx系合金より優れていますが、加工硬化が進むと加工性は低下します。A136の主な用途産業としては、建築・建材製品、気密ハウジング、電気導体やバスバー、装飾パネルや成形パネル、成形性と耐食性が高強度よりも重要視される軽量筐体などが挙げられます。 設計上、深絞り性、伝導性、表面仕上げ、一般耐食性が最大の構造強度より優先される場合、エンジニアはしばしばより高強度の合金ではなくA136を選択します。この合金は複雑なプレス加工や厳しい表面美観が求められる部品、または軽度の腐食環境下での使用において、高強度な熱処理材に比べてコストと重量の面で優位であり、加工しやすいコスト効果の高い材料としてよく選ばれます。 硬質状態バリエーション(Temper Variants) 硬質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (30–50%) 優秀 優秀 完全焼なまし、最大の延性と導電性 H12 低〜中 中〜高 (20–35%) 非常に良好 優秀 部分的な加工硬化、良好な成形性を保持 H14 中 中...
アルミニウム A136:組成、特性、硬さ規格および用途
総合概要 A136は1xxx系の圧延アルミニウム合金に位置付けられ、商業的に純度の高い微量合金化グレードとして、高い成形性と耐食性を最適化しつつ、適度な強度を持つ材料です。名目上の化学組成はアルミニウム(>99 wt%)が主体で、微細な結晶粒構造の安定化と機械的特性の均一化を目的としてシリコン、鉄、銅、チタンの微量元素が意図的に添加されていますが、基本的に非熱処理系の性質は変わりません。強化は主に加工硬化(ひずみ硬化)と微量合金制御によるものであり、従来のT6のような析出硬化による熱処理強化はされません。 A136の主な特長は、優れた成形性、より高合金化された材種に比べて高い電気・熱伝導性、そして安定した自然酸化膜による優れた大気耐食性です。一般的な融接プロセスに対する溶接性も容易で、機械加工性は中程度です。焼なまし状態では多くの5xxx系・6xxx系合金より優れていますが、加工硬化が進むと加工性は低下します。A136の主な用途産業としては、建築・建材製品、気密ハウジング、電気導体やバスバー、装飾パネルや成形パネル、成形性と耐食性が高強度よりも重要視される軽量筐体などが挙げられます。 設計上、深絞り性、伝導性、表面仕上げ、一般耐食性が最大の構造強度より優先される場合、エンジニアはしばしばより高強度の合金ではなくA136を選択します。この合金は複雑なプレス加工や厳しい表面美観が求められる部品、または軽度の腐食環境下での使用において、高強度な熱処理材に比べてコストと重量の面で優位であり、加工しやすいコスト効果の高い材料としてよく選ばれます。 硬質状態バリエーション(Temper Variants) 硬質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (30–50%) 優秀 優秀 完全焼なまし、最大の延性と導電性 H12 低〜中 中〜高 (20–35%) 非常に良好 優秀 部分的な加工硬化、良好な成形性を保持 H14 中 中...
Aluminum 771:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 合金771は7xxx系アルミニウム合金群に属し、主にアルミニウム-亜鉛-マグネシウム(および銅)系の高強度を目的とした析出硬化型合金です。その組成は亜鉛を主要元素とし、マグネシウムと銅を加えて時効硬化を促進します。微量元素としてクロム、ジルコニウムまたはチタンが添加され、結晶粒の微細化および再結晶制御に用いられます。 771の強化機構は熱処理による析出硬化であり、固溶処理によって合金元素を固溶させ、急冷で過飽和固溶体を固定し、その後の人工時効により微細で均一なη相(MgZn2)や関連析出物が形成され、降伏強さおよび引張強さを向上させます。主な特徴は、優れた重量当たりの強度比、時効過程や被覆がなければ中程度から低い耐食性、ピーク時効状態での限られた溶接性、および5xxx系や6xxx系合金に比べて低い室温成形性です。 典型的な用途としては、航空宇宙産業で高応力部品や構造用鍛造品、高性能自動車の構造部品およびサスペンション部品、船舶用の被覆を施す高強度部品、剛性と軽量性が求められる特殊スポーツ用品などが挙げられます。設計時に高い静的強度と疲労強度を質量低減と両立させたい場合に771が選択され、製造性や耐食管理における妥協を受け入れます。 時効状態のバリエーション 時効状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火状態で最大の延性を持ち成形に適する T4 中程度 中程度 良好 低下 急冷後自然時効による中間強度 T6 高 低〜中程度 低〜可 低 固溶処理+人工時効で最大強度を発揮 T73...
Aluminum 771:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 合金771は7xxx系アルミニウム合金群に属し、主にアルミニウム-亜鉛-マグネシウム(および銅)系の高強度を目的とした析出硬化型合金です。その組成は亜鉛を主要元素とし、マグネシウムと銅を加えて時効硬化を促進します。微量元素としてクロム、ジルコニウムまたはチタンが添加され、結晶粒の微細化および再結晶制御に用いられます。 771の強化機構は熱処理による析出硬化であり、固溶処理によって合金元素を固溶させ、急冷で過飽和固溶体を固定し、その後の人工時効により微細で均一なη相(MgZn2)や関連析出物が形成され、降伏強さおよび引張強さを向上させます。主な特徴は、優れた重量当たりの強度比、時効過程や被覆がなければ中程度から低い耐食性、ピーク時効状態での限られた溶接性、および5xxx系や6xxx系合金に比べて低い室温成形性です。 典型的な用途としては、航空宇宙産業で高応力部品や構造用鍛造品、高性能自動車の構造部品およびサスペンション部品、船舶用の被覆を施す高強度部品、剛性と軽量性が求められる特殊スポーツ用品などが挙げられます。設計時に高い静的強度と疲労強度を質量低減と両立させたい場合に771が選択され、製造性や耐食管理における妥協を受け入れます。 時効状態のバリエーション 時効状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火状態で最大の延性を持ち成形に適する T4 中程度 中程度 良好 低下 急冷後自然時効による中間強度 T6 高 低〜中程度 低〜可 低 固溶処理+人工時効で最大強度を発揮 T73...
Aluminum 713:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 713は、高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金ファミリーに位置し、7xxx系の化学組成および性能範囲に最も近い合金です。主に亜鉛を主要な強化元素として合金し、マグネシウムや銅と組み合わせて析出硬化型の微細組織を形成します。 713の主な強化機構は、溶体化処理後の制御冷却および人工時効による時効硬化であり、MgZn2(イータ)相の整合性のある半整合性析出物の形成を通じて顕著な強化効果を示します。特徴としては、比重に対して高い引張強さおよび降伏強さ、5xxx系や6xxx系合金と比較して中程度から低い固有の耐食性、柔らかい固溶状態での限られたが実用的な成形性、溶接時には熱影響部軟化や割れを避けるための注意が必要な溶接性を挙げられます。 一般的な用途は、航空宇宙の構造用フィッティング、高性能自動車部品、防衛装備品および重量対強度比が重要な海洋・スポーツ機器などです。絶対的な耐食性や溶接の容易さよりも、設計上ピークの静的・疲労強度、剛性、損傷許容性を重量当たりで優先する場合に低強度合金より713が選択されます。 設計者は、比較的予測可能な時効挙動を持つ溶体化処理可能なアルミニウム合金から最大強度を引き出す必要があり、かつ溶接後の機械的回復や腐食対策(塗装、アルマイト処理、犠牲陽極合金など)を適用可能な場合に713を選択します。 焼きなまし状態 状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (12–20%) 優秀 優秀 完全焼きなまし、成形や絞り加工に最適 H14 中 中程度 (8–12%) 良好 普通 加工硬化状態、追加の強化は限定的 T5 中高 中程度...
Aluminum 713:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 713は、高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金ファミリーに位置し、7xxx系の化学組成および性能範囲に最も近い合金です。主に亜鉛を主要な強化元素として合金し、マグネシウムや銅と組み合わせて析出硬化型の微細組織を形成します。 713の主な強化機構は、溶体化処理後の制御冷却および人工時効による時効硬化であり、MgZn2(イータ)相の整合性のある半整合性析出物の形成を通じて顕著な強化効果を示します。特徴としては、比重に対して高い引張強さおよび降伏強さ、5xxx系や6xxx系合金と比較して中程度から低い固有の耐食性、柔らかい固溶状態での限られたが実用的な成形性、溶接時には熱影響部軟化や割れを避けるための注意が必要な溶接性を挙げられます。 一般的な用途は、航空宇宙の構造用フィッティング、高性能自動車部品、防衛装備品および重量対強度比が重要な海洋・スポーツ機器などです。絶対的な耐食性や溶接の容易さよりも、設計上ピークの静的・疲労強度、剛性、損傷許容性を重量当たりで優先する場合に低強度合金より713が選択されます。 設計者は、比較的予測可能な時効挙動を持つ溶体化処理可能なアルミニウム合金から最大強度を引き出す必要があり、かつ溶接後の機械的回復や腐食対策(塗装、アルマイト処理、犠牲陽極合金など)を適用可能な場合に713を選択します。 焼きなまし状態 状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 (12–20%) 優秀 優秀 完全焼きなまし、成形や絞り加工に最適 H14 中 中程度 (8–12%) 良好 普通 加工硬化状態、追加の強化は限定的 T5 中高 中程度...
アルミニウム 712:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 712は高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金で、亜鉛を主要強化元素とする7xxx系ファミリーに属します。化学成分はZn-Mg-Cuが主成分であり、時効硬化を促進します。さらに結晶粒制御と靭性向上のためにCr/TiまたはZrの微量添加がよく用いられます。主な強化機構は、溶体化処理後の人工時効による析出硬化ですが、一部の硬度処理では性質調整のために限定的な加工硬化も使用されます。典型的な特長としては、高い静的強度と重量に敏感な構造物に適した良好な剛性、中程度の熱伝導性および電気伝導性、そして5xxx系や6xxx系と比較した場合の一般的な耐食性と溶接性の低下が挙げられます。 Alloy 712は主に航空宇宙分野や高性能輸送機器で使用されており、強度対重量比と破壊性能が重視されます。また高強度を必要とする海洋用途や特殊自動車用途にも採用され、優れた構造性能が求められます。設計範囲内で高い降伏強さと引張強さが必要とされる場合、より低強度の合金の代わりに選択されることが多く、特殊材料やより厚い材厚への依存を避けることができます。エンジニアは、設計が高い比強度と疲労耐性を要求しつつも、管理された製造プロセスと腐食対策が必要な場合に712を選択します。6xxx系と比較すると、712は成形性と溶接性が犠牲になる代わりにより高いピーク強度を提供するため、汎用構造用合金というよりは専門用途向けの材料です。 硬質状態の種類 硬質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼なまし、成形用の最大の延性 H14 中 中-低 良好 普通 時効なしの中間強度まで加工硬化 T5 中-高 中 普通 普通 高温成形プロセスから冷却後に人工時効...
アルミニウム 712:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 712は高強度かつ熱処理可能なアルミニウム合金で、亜鉛を主要強化元素とする7xxx系ファミリーに属します。化学成分はZn-Mg-Cuが主成分であり、時効硬化を促進します。さらに結晶粒制御と靭性向上のためにCr/TiまたはZrの微量添加がよく用いられます。主な強化機構は、溶体化処理後の人工時効による析出硬化ですが、一部の硬度処理では性質調整のために限定的な加工硬化も使用されます。典型的な特長としては、高い静的強度と重量に敏感な構造物に適した良好な剛性、中程度の熱伝導性および電気伝導性、そして5xxx系や6xxx系と比較した場合の一般的な耐食性と溶接性の低下が挙げられます。 Alloy 712は主に航空宇宙分野や高性能輸送機器で使用されており、強度対重量比と破壊性能が重視されます。また高強度を必要とする海洋用途や特殊自動車用途にも採用され、優れた構造性能が求められます。設計範囲内で高い降伏強さと引張強さが必要とされる場合、より低強度の合金の代わりに選択されることが多く、特殊材料やより厚い材厚への依存を避けることができます。エンジニアは、設計が高い比強度と疲労耐性を要求しつつも、管理された製造プロセスと腐食対策が必要な場合に712を選択します。6xxx系と比較すると、712は成形性と溶接性が犠牲になる代わりにより高いピーク強度を提供するため、汎用構造用合金というよりは専門用途向けの材料です。 硬質状態の種類 硬質状態 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼なまし、成形用の最大の延性 H14 中 中-低 良好 普通 時効なしの中間強度まで加工硬化 T5 中-高 中 普通 普通 高温成形プロセスから冷却後に人工時効...
アルミニウム 535:組成、特性、処理状態ガイドおよび用途
包括的な概要 アルミニウム合金535は、5xxx系のアルミニウム-マグネシウム系圧延合金の一種で、主な合金元素としてマグネシウムを含みます。5xx系は熱処理不適合であり、主に固溶強化と加工硬化により高い機械的性質を実現しています。また、マンガンやクロムの微量添加により、結晶粒径の制御と耐食性の向上が図られています。 535の主な合金元素はマグネシウムで、数%台の中程度の含有量を有し、微量のマンガンとその他の微量元素が微細組織の制御や加工硬化挙動に寄与しています。主な特徴としては、熱処理不適合合金としては良好な中〜高強度、優れた一般耐食性および海水耐食性、特定の充填材使用による良好な溶接性、ならびに焼なまし状態での良好な冷間成形性が挙げられます。 535は主に海洋および造船、軽量化と耐食性が求められる輸送・自動車構造部材、さらには圧力容器や建築用パネルなどの一般製作に広く利用されています。純アルミニウムより高い強度と優れた環境耐久性を求める設計者が、熱処理の複雑さやコストを避けたい場合に選択されます。 熱処理可能な合金と比較して、535は固溶化および時効工程を必要とせず、溶接後や塩化物環境における長期使用でも安定した特性を維持します。強度、溶接性、コストのバランスが重要とされる用途で、中〜高い静的強度と良好な疲労耐性を有することを理由に選定されることが多い合金です。 硬質状態のバリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い (18–25%) 優秀 優秀 成形・深絞り用の完全焼なまし状態 H111 / H112 中-低 中-高 (12–18%) 非常に良好 非常に良好 わずかな加工硬化を加えた汎用硬質 H14 /...
アルミニウム 535:組成、特性、処理状態ガイドおよび用途
包括的な概要 アルミニウム合金535は、5xxx系のアルミニウム-マグネシウム系圧延合金の一種で、主な合金元素としてマグネシウムを含みます。5xx系は熱処理不適合であり、主に固溶強化と加工硬化により高い機械的性質を実現しています。また、マンガンやクロムの微量添加により、結晶粒径の制御と耐食性の向上が図られています。 535の主な合金元素はマグネシウムで、数%台の中程度の含有量を有し、微量のマンガンとその他の微量元素が微細組織の制御や加工硬化挙動に寄与しています。主な特徴としては、熱処理不適合合金としては良好な中〜高強度、優れた一般耐食性および海水耐食性、特定の充填材使用による良好な溶接性、ならびに焼なまし状態での良好な冷間成形性が挙げられます。 535は主に海洋および造船、軽量化と耐食性が求められる輸送・自動車構造部材、さらには圧力容器や建築用パネルなどの一般製作に広く利用されています。純アルミニウムより高い強度と優れた環境耐久性を求める設計者が、熱処理の複雑さやコストを避けたい場合に選択されます。 熱処理可能な合金と比較して、535は固溶化および時効工程を必要とせず、溶接後や塩化物環境における長期使用でも安定した特性を維持します。強度、溶接性、コストのバランスが重要とされる用途で、中〜高い静的強度と良好な疲労耐性を有することを理由に選定されることが多い合金です。 硬質状態のバリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い (18–25%) 優秀 優秀 成形・深絞り用の完全焼なまし状態 H111 / H112 中-低 中-高 (12–18%) 非常に良好 非常に良好 わずかな加工硬化を加えた汎用硬質 H14 /...
アルミニウム 518:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 518は5xxx系(Al-Mg)アルミニウム合金に属し、主成分としてマグネシウムを含むことが特徴です。これは熱処理による強化を行わない非熱処理型合金で、強度は主に固溶強化と加工(ひずみ)硬化によって得られます。 518における代表的な主要合金元素はマグネシウムが3%台後半から5%程度で、結晶粒の安定化や再結晶の制御のためにマンガンや微量のクロム、チタンが添加されています。これらの元素により、中程度から高い強度、退火状態での優れた延性、そして多くのAl-SiまたはAl-Mn合金に比べて海洋環境や大気中での耐腐食性の向上が図られています。 518の主な特性は、優れた強度対重量比、海水環境下での耐一般腐食性および孔食耐性、そして退火状態での優れた冷間成形性です。溶接性も通常の融接法で良好ですが、熱影響部(HAZ)における局所的な軟化や特定条件下での応力腐食割れの感受性があるため、設計時に考慮が必要です。 518のような合金は、自動車、トラックトレーラー、海洋構造物やパネル、建築用カバーリング、輸送・エネルギー分野の一部構造部品で広く用いられています。成形性、耐食性および適度な強度を組み合わせて必要とする場合、また熱処理型合金が成形や接合において不要あるいは不利な場合にエンジニアによって選定されます。 硬質処理(テンパー)バリエーション テンパー 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火済み、複雑成形に最適 H12 低〜中 中 非常に良い 優秀 1/4硬化、強度が適度に増加 H14 中 低〜中 良好 優秀...
アルミニウム 518:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 518は5xxx系(Al-Mg)アルミニウム合金に属し、主成分としてマグネシウムを含むことが特徴です。これは熱処理による強化を行わない非熱処理型合金で、強度は主に固溶強化と加工(ひずみ)硬化によって得られます。 518における代表的な主要合金元素はマグネシウムが3%台後半から5%程度で、結晶粒の安定化や再結晶の制御のためにマンガンや微量のクロム、チタンが添加されています。これらの元素により、中程度から高い強度、退火状態での優れた延性、そして多くのAl-SiまたはAl-Mn合金に比べて海洋環境や大気中での耐腐食性の向上が図られています。 518の主な特性は、優れた強度対重量比、海水環境下での耐一般腐食性および孔食耐性、そして退火状態での優れた冷間成形性です。溶接性も通常の融接法で良好ですが、熱影響部(HAZ)における局所的な軟化や特定条件下での応力腐食割れの感受性があるため、設計時に考慮が必要です。 518のような合金は、自動車、トラックトレーラー、海洋構造物やパネル、建築用カバーリング、輸送・エネルギー分野の一部構造部品で広く用いられています。成形性、耐食性および適度な強度を組み合わせて必要とする場合、また熱処理型合金が成形や接合において不要あるいは不利な場合にエンジニアによって選定されます。 硬質処理(テンパー)バリエーション テンパー 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全退火済み、複雑成形に最適 H12 低〜中 中 非常に良い 優秀 1/4硬化、強度が適度に増加 H14 中 低〜中 良好 優秀...
アルミニウム443:組成、特性、焼き戻し状態ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 443は、主成分元素としてシリコンを含む4xxx系アルミニウム合金に分類されます。4xxx系は通常、シリコン含有量が中程度で、溶融範囲を下げるとともに耐摩耗性やろう付け性を改善するのが特徴です。443もこの傾向に従いながら、鉄、マンガンおよび微量元素を制御して強度や加工特性を調整しています。 443の主な合金元素はシリコン(Si)、鉄(Fe)、少量のマンガン(Mn)であり、さらに銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、チタン(Ti)が微量添加されて結晶粒を微細化し強度を制御しています。本合金は基本的に熱処理非対応であり、固溶強化効果と冷間加工による加工硬化で実用強度を得ています。微量元素の添加とシリコンリッチ相により、ほぼ純アルミと比べて剛性と寸法安定性が向上しています。 443の主な特長は、アルミ合金として中程度から良好な強度(純度の高いアルミニウムより優れる)、良好な熱伝導性、加工性に優れ、一般的な大気環境下で合理的な耐食性を持つ点です。溶接性も一般的な融合溶接プロセスには良好ですが、局所的なガルバニック腐食や気孔を避けるためにフィラー選定に注意が必要です。443は自動車ボディパネルや構造部材、船舶用金具、民生用電子機器の筐体や部品など、成形性、溶接性と純アルミより高い強度のバランスが求められる分野で使用されています。 エンジニアは、1xxx系や3xxx系よりも強度と熱特性が向上し、高強度熱処理合金よりも加工が容易で経済的な、コストパフォーマンスに優れたシリコン含有アルミを求める場合に443を選択します。溶融範囲の低下とシリコン含有により、ろう付けや局所溶融加工が必要な場合や、加熱時の熱伝導と寸法安定性が重要な用途にも適しています。 状態別特性 状態(Temper) 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高い(20~35%) 優秀 優秀 完全にアニーリングされた状態で最高の成形性 H12 低~中 中程度(10~18%) 非常に良好 非常に良好 軽度の加工硬化で適度な延性を保持 H14 中程度 やや低い(6~12%) 良好 非常に良好...
アルミニウム443:組成、特性、焼き戻し状態ガイドおよび用途
総合概要 Alloy 443は、主成分元素としてシリコンを含む4xxx系アルミニウム合金に分類されます。4xxx系は通常、シリコン含有量が中程度で、溶融範囲を下げるとともに耐摩耗性やろう付け性を改善するのが特徴です。443もこの傾向に従いながら、鉄、マンガンおよび微量元素を制御して強度や加工特性を調整しています。 443の主な合金元素はシリコン(Si)、鉄(Fe)、少量のマンガン(Mn)であり、さらに銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、チタン(Ti)が微量添加されて結晶粒を微細化し強度を制御しています。本合金は基本的に熱処理非対応であり、固溶強化効果と冷間加工による加工硬化で実用強度を得ています。微量元素の添加とシリコンリッチ相により、ほぼ純アルミと比べて剛性と寸法安定性が向上しています。 443の主な特長は、アルミ合金として中程度から良好な強度(純度の高いアルミニウムより優れる)、良好な熱伝導性、加工性に優れ、一般的な大気環境下で合理的な耐食性を持つ点です。溶接性も一般的な融合溶接プロセスには良好ですが、局所的なガルバニック腐食や気孔を避けるためにフィラー選定に注意が必要です。443は自動車ボディパネルや構造部材、船舶用金具、民生用電子機器の筐体や部品など、成形性、溶接性と純アルミより高い強度のバランスが求められる分野で使用されています。 エンジニアは、1xxx系や3xxx系よりも強度と熱特性が向上し、高強度熱処理合金よりも加工が容易で経済的な、コストパフォーマンスに優れたシリコン含有アルミを求める場合に443を選択します。溶融範囲の低下とシリコン含有により、ろう付けや局所溶融加工が必要な場合や、加熱時の熱伝導と寸法安定性が重要な用途にも適しています。 状態別特性 状態(Temper) 強度レベル 伸び率 成形性 溶接性 備考 O 低 高い(20~35%) 優秀 優秀 完全にアニーリングされた状態で最高の成形性 H12 低~中 中程度(10~18%) 非常に良好 非常に良好 軽度の加工硬化で適度な延性を保持 H14 中程度 やや低い(6~12%) 良好 非常に良好...
アルミニウム413:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 アルミニウム合金413は4xxx系に属し、シリコンを主な合金元素とするシリーズです。このシリーズは、一般的に熱処理による高強度化よりも、流動性の向上、溶解温度範囲の低減、耐摩耗性の強化に重点が置かれています。 413は主にシリコンによる固溶強化効果と加工硬化によって強度が向上しており、6xxx系や7xxx系のような従来の熱処理で強化される合金ではありません。シリコン以外の典型的な合金元素としては、鋳造性、強度、機械加工性を調整するために制御された量の鉄、マンガン、微量元素が含まれています。 413の主な特長は、中程度の強度、多くの大気環境ややや過酷な環境下での良好な耐食性、優れた溶接性、柔らかい調質での適度な成形性です。これらの性質により、自動車の二次構造部品、家庭用金物、一部の船舶用部品など、信頼性の高い接合や成形を必要としつつ合理的な機械的性能を求められる分野で重宝されています。 エンジニアは、溶接性、接合時の熱挙動の予測可能性、及び加工・溶接を含む費用対効果の高い製造(成形・機械加工・溶接)を重視し、析出硬化合金に伴うコストや歪みリスクを回避したい場合に413を選択します。熱影響部の安定性とフィラー金属の適応性が高いため、溶接組立品やろう付け部品の選定理由となることが多いです。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼きなまし、最大の延性で成形に適する H14 中程度 中程度 良好 優秀 部分的加工硬化、板材で一般的 H18 高(冷間加工) 低 劣る 優秀 高い伸び防止のための強冷間加工...
アルミニウム413:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 アルミニウム合金413は4xxx系に属し、シリコンを主な合金元素とするシリーズです。このシリーズは、一般的に熱処理による高強度化よりも、流動性の向上、溶解温度範囲の低減、耐摩耗性の強化に重点が置かれています。 413は主にシリコンによる固溶強化効果と加工硬化によって強度が向上しており、6xxx系や7xxx系のような従来の熱処理で強化される合金ではありません。シリコン以外の典型的な合金元素としては、鋳造性、強度、機械加工性を調整するために制御された量の鉄、マンガン、微量元素が含まれています。 413の主な特長は、中程度の強度、多くの大気環境ややや過酷な環境下での良好な耐食性、優れた溶接性、柔らかい調質での適度な成形性です。これらの性質により、自動車の二次構造部品、家庭用金物、一部の船舶用部品など、信頼性の高い接合や成形を必要としつつ合理的な機械的性能を求められる分野で重宝されています。 エンジニアは、溶接性、接合時の熱挙動の予測可能性、及び加工・溶接を含む費用対効果の高い製造(成形・機械加工・溶接)を重視し、析出硬化合金に伴うコストや歪みリスクを回避したい場合に413を選択します。熱影響部の安定性とフィラー金属の適応性が高いため、溶接組立品やろう付け部品の選定理由となることが多いです。 調質の種類 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼きなまし、最大の延性で成形に適する H14 中程度 中程度 良好 優秀 部分的加工硬化、板材で一般的 H18 高(冷間加工) 低 劣る 優秀 高い伸び防止のための強冷間加工...
アルミニウム EN AW-6063:組成、特性、焼き戻し状態ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-6063は6xxx系アルミニウム合金に属し、Mg-Si系合金体系を特徴とする析出硬化が可能なシリーズです。このシリーズはより軟らかい1xxx系・3xxx系の加工硬化型合金と、より高強度の2xxx系・7xxx系の熱処理型合金の中間に位置し、押出加工性、耐食性、適度な強度のバランスを実現しています。 EN AW-6063の主な合金元素はシリコンとマグネシウムで、これらが結合して析出硬化の原因となるMg2Si析出物を形成します。鉄、マンガン、クロム、チタンの微量添加は、組織制御、原料の清浄度、熱処理への応答性に影響を与えますが、基本的な析出硬化メカニズムを大きく変えるものではありません。 EN AW-6063は熱処理可能な合金であり、固溶処理と人工時効(析出硬化)により強度が向上します。主な特徴は良好な押出し性と表面仕上げ、大気環境下での中程度から高い耐食性、多くの硬質状態での優れた溶接性、ならびに焼鈍および半硬質状態での良好な成形性です。 EN AW-6063を使用する代表的な産業には、建築用システム(窓枠、ドア枠)、構造用押出形材、消費者電子機器のヒートシンク、輸送用の軽量構造部品などがあります。エンジニアは、良好な表面品質、押出時の寸法安定性、耐食性、および十分な強度を他の合金と比較して重視する場合に6063を選定します。 硬質状態のバリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い 優秀 優秀 最大の延性を得るための完全焼鈍状態 H14 低~中 中程度 良好 優秀 熱処理なしで降伏強さを向上させた軽い加工硬化状態 T5 中程度...
アルミニウム EN AW-6063:組成、特性、焼き戻し状態ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-6063は6xxx系アルミニウム合金に属し、Mg-Si系合金体系を特徴とする析出硬化が可能なシリーズです。このシリーズはより軟らかい1xxx系・3xxx系の加工硬化型合金と、より高強度の2xxx系・7xxx系の熱処理型合金の中間に位置し、押出加工性、耐食性、適度な強度のバランスを実現しています。 EN AW-6063の主な合金元素はシリコンとマグネシウムで、これらが結合して析出硬化の原因となるMg2Si析出物を形成します。鉄、マンガン、クロム、チタンの微量添加は、組織制御、原料の清浄度、熱処理への応答性に影響を与えますが、基本的な析出硬化メカニズムを大きく変えるものではありません。 EN AW-6063は熱処理可能な合金であり、固溶処理と人工時効(析出硬化)により強度が向上します。主な特徴は良好な押出し性と表面仕上げ、大気環境下での中程度から高い耐食性、多くの硬質状態での優れた溶接性、ならびに焼鈍および半硬質状態での良好な成形性です。 EN AW-6063を使用する代表的な産業には、建築用システム(窓枠、ドア枠)、構造用押出形材、消費者電子機器のヒートシンク、輸送用の軽量構造部品などがあります。エンジニアは、良好な表面品質、押出時の寸法安定性、耐食性、および十分な強度を他の合金と比較して重視する場合に6063を選定します。 硬質状態のバリエーション 硬質状態 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高い 優秀 優秀 最大の延性を得るための完全焼鈍状態 H14 低~中 中程度 良好 優秀 熱処理なしで降伏強さを向上させた軽い加工硬化状態 T5 中程度...
アルミニウム EN AW-6061:組成、特性、調質ガイドおよび用途
包括的概要 EN AW-6061は6xxxアルミニウム合金系列の一種で、Al-Mg-Si系に属し、構造用途に広く使用されています。この合金は主にマグネシウムとシリコンが合金元素として含まれ、Mg2Si析出物を形成します。微量の銅、クロムなども添加され、特性の最適化に寄与しています。強化機構は熱処理により析出硬化が可能であり、固溶処理、自然時効、人工時効の状態で特性が顕著に変化します。強度、耐食性、溶接性、および成形性のバランスに優れており、汎用性の高い合金として位置づけられています。 EN AW-6061を採用する主な業界には自動車、航空宇宙(二次構造部材・取付け部品)、海洋、電子機器(ヒートシンクや筐体)、一般的な製作や押出市場などがあります。この合金は1xxxおよび3xxx系列と比較してより高い強度と良好な機械的性能を持ちつつ、耐食性および溶接性も維持しています。2xxxや7xxxといった高強度合金と比較すると、6061は優れた耐食性と容易な加工性を中程度の強度レベルで提供します。機械加工性、溶接性、および安定したT6時効性能の組み合わせが求められる場合には設計者に好んで選択されています。 EN AW-6061は、軟化製品形態での広範な入手性と各種規格間で安定した特性仕様が揃っているため、サプライチェーンおよび製造部品の認証が容易になります。この合金は標準的な熱処理(T4/T6/T651)に対応しており、エンジニアは確立された熱処理経路によって特性を調整可能です。構造用合金としての評価と、時効処理による機械的特性の向上が明確に期待できるため、中強度の構造部材において第一選択材となっています。コスト、入手性、多工程適合性のバランスが、その持続的な人気の理由です。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 最大の延性を持つ完全焼なまし状態 H14 低〜中 中〜高 良好 優秀 加工硬化および部分的な安定化による中程度の強度 T4 中 中〜高 良好...
アルミニウム EN AW-6061:組成、特性、調質ガイドおよび用途
包括的概要 EN AW-6061は6xxxアルミニウム合金系列の一種で、Al-Mg-Si系に属し、構造用途に広く使用されています。この合金は主にマグネシウムとシリコンが合金元素として含まれ、Mg2Si析出物を形成します。微量の銅、クロムなども添加され、特性の最適化に寄与しています。強化機構は熱処理により析出硬化が可能であり、固溶処理、自然時効、人工時効の状態で特性が顕著に変化します。強度、耐食性、溶接性、および成形性のバランスに優れており、汎用性の高い合金として位置づけられています。 EN AW-6061を採用する主な業界には自動車、航空宇宙(二次構造部材・取付け部品)、海洋、電子機器(ヒートシンクや筐体)、一般的な製作や押出市場などがあります。この合金は1xxxおよび3xxx系列と比較してより高い強度と良好な機械的性能を持ちつつ、耐食性および溶接性も維持しています。2xxxや7xxxといった高強度合金と比較すると、6061は優れた耐食性と容易な加工性を中程度の強度レベルで提供します。機械加工性、溶接性、および安定したT6時効性能の組み合わせが求められる場合には設計者に好んで選択されています。 EN AW-6061は、軟化製品形態での広範な入手性と各種規格間で安定した特性仕様が揃っているため、サプライチェーンおよび製造部品の認証が容易になります。この合金は標準的な熱処理(T4/T6/T651)に対応しており、エンジニアは確立された熱処理経路によって特性を調整可能です。構造用合金としての評価と、時効処理による機械的特性の向上が明確に期待できるため、中強度の構造部材において第一選択材となっています。コスト、入手性、多工程適合性のバランスが、その持続的な人気の理由です。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 最大の延性を持つ完全焼なまし状態 H14 低〜中 中〜高 良好 優秀 加工硬化および部分的な安定化による中程度の強度 T4 中 中〜高 良好...
アルミニウム EN AW-6060:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-6060は6xxx系アルミニウム合金(Al-Mg-Si系)で、米国規格では6060、欧州規格ではEN AW-6060として一般的に呼ばれています。これは熱処理可能なアルミニウム-シリコン-マグネシウム合金で、中程度の強度と優れた押出し性および表面仕上げを兼ね備えています。主要な合金元素はシリコンとマグネシウムで、熱処理によりMg2Si析出物を形成し、析出硬化による強化効果を発揮します。特徴としては、中程度の強度、大気環境での非常に良好な耐食性、良好な溶接性、軟化および自然時効状態における優れた成形性が挙げられます。 EN AW-6060を最も多く使用する産業には、建築用押出形材、建設業、自動車の二次構造部品、そしてプロファイル、チュービング、レールなどの一般工学部品があります。この合金は、押出し性、加工性、表面仕上げ(アルマイト処理の挙動)、および適切な強度と重量のバランスが求められる場合に選ばれます。設計者は、機械的安定性が必要な場合には軟質の商業純度合金より6060を好み、押出し表面品質や寸法公差、改善された成形性が優先される場合にはより高強度の6xxx系変種よりも6060を選択します。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼鈍、最大の延性と成形性 H14 中低 中 良好 優秀 変形硬化、冷間成形制限あり、軽量部材向け T5 中 中 良好 良好...
アルミニウム EN AW-6060:組成、特性、調質ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-6060は6xxx系アルミニウム合金(Al-Mg-Si系)で、米国規格では6060、欧州規格ではEN AW-6060として一般的に呼ばれています。これは熱処理可能なアルミニウム-シリコン-マグネシウム合金で、中程度の強度と優れた押出し性および表面仕上げを兼ね備えています。主要な合金元素はシリコンとマグネシウムで、熱処理によりMg2Si析出物を形成し、析出硬化による強化効果を発揮します。特徴としては、中程度の強度、大気環境での非常に良好な耐食性、良好な溶接性、軟化および自然時効状態における優れた成形性が挙げられます。 EN AW-6060を最も多く使用する産業には、建築用押出形材、建設業、自動車の二次構造部品、そしてプロファイル、チュービング、レールなどの一般工学部品があります。この合金は、押出し性、加工性、表面仕上げ(アルマイト処理の挙動)、および適切な強度と重量のバランスが求められる場合に選ばれます。設計者は、機械的安定性が必要な場合には軟質の商業純度合金より6060を好み、押出し表面品質や寸法公差、改善された成形性が優先される場合にはより高強度の6xxx系変種よりも6060を選択します。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 優秀 優秀 完全焼鈍、最大の延性と成形性 H14 中低 中 良好 優秀 変形硬化、冷間成形制限あり、軽量部材向け T5 中 中 良好 良好...
アルミニウム EN AW-5754:組成、特性、硬さのガイドと用途
総合概要 EN AW-5754は5xxx系アルミニウム合金に属し、特にAl–Mg系合金で、多くの規格でAlMg3と呼ばれています。このシリーズは主な合金元素としてマグネシウムを含み、1xxx系や3xxx系に比べて固溶強化効果および耐食性の向上が特徴です。 EN AW-5754の主な合金元素はマグネシウムであり、これに加えて微量のマンガン、クロムおよび鉄やシリコンなどの不純物が含まれています。強度は主に加工硬化とマグネシウムによる固溶強化によって得られ、析出硬化による熱処理によって高強度化することはできません。 主な特性としては、中程度から高強度の組み合わせ、大気および海洋環境における優れた耐一般腐食性および局部腐食性、適切なフィラー材の選択による優れた溶接性が挙げられます。軟質および軽度加工硬化状態(テンパー)における成形性も良好で、多くの産業分野において成形された鋼板や部品として好まれています。 主な用途分野は、自動車のボディおよび構造パネル、船舶およびハードウェア、圧力容器、輸送機器および一般的な製造における消費財です。エンジニアは、耐食性、溶接性、中程度の強度と重量のバランスが求められ、熱処理が実用的でない場合や不要な場合にEN AW-5754を選択することが多いです。 テンパーバリエーション テンパー 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 非常に良い 非常に良い 完全に焼鈍状態;最も良好な成形性 H111 低~中 高 良好 非常に良い 軽度加工硬化;複雑な成形に適する H14 中 中程度...
アルミニウム EN AW-5754:組成、特性、硬さのガイドと用途
総合概要 EN AW-5754は5xxx系アルミニウム合金に属し、特にAl–Mg系合金で、多くの規格でAlMg3と呼ばれています。このシリーズは主な合金元素としてマグネシウムを含み、1xxx系や3xxx系に比べて固溶強化効果および耐食性の向上が特徴です。 EN AW-5754の主な合金元素はマグネシウムであり、これに加えて微量のマンガン、クロムおよび鉄やシリコンなどの不純物が含まれています。強度は主に加工硬化とマグネシウムによる固溶強化によって得られ、析出硬化による熱処理によって高強度化することはできません。 主な特性としては、中程度から高強度の組み合わせ、大気および海洋環境における優れた耐一般腐食性および局部腐食性、適切なフィラー材の選択による優れた溶接性が挙げられます。軟質および軽度加工硬化状態(テンパー)における成形性も良好で、多くの産業分野において成形された鋼板や部品として好まれています。 主な用途分野は、自動車のボディおよび構造パネル、船舶およびハードウェア、圧力容器、輸送機器および一般的な製造における消費財です。エンジニアは、耐食性、溶接性、中程度の強度と重量のバランスが求められ、熱処理が実用的でない場合や不要な場合にEN AW-5754を選択することが多いです。 テンパーバリエーション テンパー 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低 高 非常に良い 非常に良い 完全に焼鈍状態;最も良好な成形性 H111 低~中 高 良好 非常に良い 軽度加工硬化;複雑な成形に適する H14 中 中程度...
アルミニウム EN AW-5454:組成、特性、材質区分ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-5454は、主要な合金元素としてマグネシウムを含む5xxx系アルミニウム合金の一種です。5xxxシリーズは熱処理不可能で加工硬化性の微細構造を特徴とし、構造用途向けに強度と耐食性のバランスを取ることを目的としたAl–Mg組成に通常分類されます。 EN AW-5454の主な合金元素はマグネシウム(主要元素)であり、シリコン、鉄、マンガン、クロム、さらに微量元素としてチタンや亜鉛が管理されています。この合金の強度は主にMgによる固溶強化とH系の加工硬化(ひずみ硬化)によって得られ、6xxx系や7xxx系合金のような析出硬化による強化は有しません。 EN AW-5454の主な特性は、商用純アルミニウムに比べて高い比強度、大気および海洋環境における優れた耐食性、適切なフィラー材を用いた優秀な溶接性、温度や板厚によって異なる中程度から優れた冷間成形性です。主に海洋・造船、トラック・トレーラーの車体、圧力容器、耐腐食性と中程度の強度が求められる一般構造用途で使われています。 エンジニアは1xxx系や3xxx系合金より高い強度が必要でありながら、多くの熱処理系合金と比較して優れた耐食性を維持したい場合にEN AW-5454を選択します。耐食性と加工硬化能のバランスが求められるときには、高Mgの5xxx系他種よりも本合金が選ばれ、溶接性や析出硬化を避けたい場合には6xxx系合金より好まれることがあります。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 優秀 優秀 完全退火状態で、深絞りや複雑成形に最適 H111 低~中程度 高~中程度 非常に良好 優秀 一方向にわずかに加工硬化した状態で、板材に一般的 H11 /...
アルミニウム EN AW-5454:組成、特性、材質区分ガイドおよび用途
総合概要 EN AW-5454は、主要な合金元素としてマグネシウムを含む5xxx系アルミニウム合金の一種です。5xxxシリーズは熱処理不可能で加工硬化性の微細構造を特徴とし、構造用途向けに強度と耐食性のバランスを取ることを目的としたAl–Mg組成に通常分類されます。 EN AW-5454の主な合金元素はマグネシウム(主要元素)であり、シリコン、鉄、マンガン、クロム、さらに微量元素としてチタンや亜鉛が管理されています。この合金の強度は主にMgによる固溶強化とH系の加工硬化(ひずみ硬化)によって得られ、6xxx系や7xxx系合金のような析出硬化による強化は有しません。 EN AW-5454の主な特性は、商用純アルミニウムに比べて高い比強度、大気および海洋環境における優れた耐食性、適切なフィラー材を用いた優秀な溶接性、温度や板厚によって異なる中程度から優れた冷間成形性です。主に海洋・造船、トラック・トレーラーの車体、圧力容器、耐腐食性と中程度の強度が求められる一般構造用途で使われています。 エンジニアは1xxx系や3xxx系合金より高い強度が必要でありながら、多くの熱処理系合金と比較して優れた耐食性を維持したい場合にEN AW-5454を選択します。耐食性と加工硬化能のバランスが求められるときには、高Mgの5xxx系他種よりも本合金が選ばれ、溶接性や析出硬化を避けたい場合には6xxx系合金より好まれることがあります。 調質バリエーション 調質 強度レベル 伸び 成形性 溶接性 備考 O 低い 高い 優秀 優秀 完全退火状態で、深絞りや複雑成形に最適 H111 低~中程度 高~中程度 非常に良好 優秀 一方向にわずかに加工硬化した状態で、板材に一般的 H11 /...